
【初心者完全ガイド】LINE公式アカウントの作り方&運用プラン|QRコードで顧客リピートを加速!
【はじめに】この記事の狙いと筆者の自己紹介
■サマリー
私は大学で経営学を専攻し、卒業後は広告代理店でSNS広告・運用型Web広告のプランニングを行ってきました。現在は合同会社ALPINOのシニアWebマーケティングコンサルタントとして、企業や店舗のInstagramやX(旧Twitter)、そしてLINE公式アカウントを活用した集客支援・採用支援に携わっています。
本記事ではLINE公式アカウント初心者に向けて、「開設から運用・拡張、そして売上やリピート率アップにつなげる方法」を、実体験を交えて解説します。特に「QRコードを使った友だちの増やし方」や「クーポン・ショップカード活用」での顧客リピート獲得は、私自身が多くの実績を積み上げてきたテーマです。さらに、運用ルールや炎上対策、運用代行との比較といった“より一歩進んだ”内容も盛り込んでいます。
この記事を読めば、LINE公式アカウントを使ったマーケティングの全体像がしっかり理解できるはずです。約1.5万字とかなり長いですが、ぜひ順を追って読み進めてみてください。
第1章. LINE公式アカウントとは何か
■サマリー
はじめに、LINE公式アカウントの基本概念や特徴を確認します。LINEは日本国内の月間アクティブユーザーが9,000万人超(※LINEキャンパス参照)と言われ、若年層だけでなく中高年層にも広く浸透しています。企業や店舗が「公式LINE」としてアカウントを開設すれば、ユーザーと1対1の感覚でコミュニケーションでき、クーポン・ショップカードなどビジネス向け機能を活用可能です。ここでは私が広告代理店時代に感じた「LINE公式アカウントの強み」を整理してお伝えします。
1-1. ビジネス用途に特化したLINEアカウント
- 企業や店舗向けの専用アカウント
個人のLINEとは異なり、複数人で運用できる管理画面が用意されています。メッセージ配信やリッチメニュー設定、セグメント配信など、ビジネス用途に特化した機能が充実。 - ユーザーとの距離が近い
SNSの中でもLINEは“プライベート感覚”が強いので、フォロワー(=友だち)とのコミュニケーションが深まりやすいのが特徴です。 - 低コスト・高リターン
初期投資をそれほどかけなくても始められ、上手に使えばリピート率向上や新規顧客獲得に大きく貢献します。
1-2. なぜ今LINE公式アカウントが注目されるのか
- 国内利用者数の圧倒的多さ
総務省の「情報通信白書」でもLINE利用者数はトップクラス。10代から高齢層まで幅広く浸透しているため、市場規模が非常に大きい。 - プッシュ通知による高い開封率
メールや他のSNSに比べて、開封率が高まりやすい傾向があります。適切な配信タイミングを守れば、認知拡大・販促効果が期待できます。 - リピート施策との相性の良さ
ショップカードやクーポン発行が手軽にできるため、実店舗でもECサイトでもリピーター育成に有効。
1-3. 著者が感じるLINE運用の強み
広告代理店時代、私はInstagram・X・Facebookなど様々なSNSを扱ってきましたが、LINEだけが持つ“身近さ”は他にはありません。特に地方の小規模店舗やBtoC中心のサービス業で、友だち追加から顧客化までのハードルが低いと感じています。
さらに、メッセージ配信時には「1通あたりコストが安い」という利点も大きいです。メルマガより反応が良いケースも多く、運用戦略次第で売上に直結させやすいと言えるでしょう。
1-4. まとめ
- LINE公式アカウントは「日本での利用者数が多く、ビジネス機能に優れたSNSマーケの強力武器」
- 他SNSと併用しながら運用することで、顧客接点を拡大できる
- プッシュ通知による高開封率がリピーター促進に向いている
1-5. FAQ
A. 個人用は友だち同士のやり取りを前提としますが、LINE公式アカウントは企業・店舗向けにメッセージ配信機能やクーポン発行などビジネス特化の機能が揃っています。また、複数人で管理画面にログインできる点やメッセージ通数に応じた料金プランが用意されているのも大きな違いです。
A. はい。LINEは10代・20代の若年層はもちろん、30代以上の主婦層やシニア層にも普及しています。幅広い世代にリーチできるため、小売や飲食、サービス業など様々な業種で効果が見込めます。
A. もっとも大きな違いは「プッシュ通知で1対1感のあるやり取りができる」ところです。InstagramやXは拡散力には優れますが、開封率・既読率という面ではLINE公式アカウントが高くなりやすいです。特にリピート促進に強いのが特徴です。
第2章. 開設前に準備しておきたいこと
■サマリー
LINE公式アカウントを立ち上げる前に、目的や運用体制、ターゲット設定などを事前に決めておくとスムーズです。ここでは具体的な準備事項を示しつつ、私が過去に支援したクライアントでの成功・失敗エピソードも織り交ぜながら解説していきます。事前準備を怠ると、何のために配信するかが曖昧になり、結果的に成果が出にくくなりますので要注意です。
2-1. 運用目的とターゲットの明確化
- 目的をはっきりさせる
- 新規顧客の開拓?リピート率向上?問い合わせ対応削減?
- たとえば美容院なら「予約・再来店率UP」、ECなら「リピート購入率UP」、飲食店なら「ランチ集客強化」など
- 目的を明確にすることで、配信内容やキャンペーン設計がブレなくなる
- ターゲット選定とキーワード把握
- 20代女性向け?30代子育て主婦?40代ビジネスマン?など、属性を想定
- Googleサジェストやキーワードプランナーを使い、LINE公式アカウントに絡むキーワードを自然に散りばめる施策を検討
- キーワード例:「公式LINE ログイン」「公式LINE 作り方」「リッチメニュー 設定」「QRコード 友だち追加」「権限付与」「グループ作成」「料金 比較」など
【表1:運用目的と施策イメージの例】
運用目的 | 具体施策例 | 期待できる効果 |
---|---|---|
新規顧客の獲得 | 初回登録クーポン、広告(LAP)で友だち集め | 友だち数増→売上拡大 |
リピーター育成 | ショップカード、定期クーポン配信、ステップ配信 | 既存顧客の再来店率UP |
問い合わせ削減 | 自動応答(キーワード応答)、FAQメッセージ配信 | 電話・メール対応の削減+顧客満足度UP |
ブランド認知拡大 | 有益情報の配信、SNSとの連動、応援キャンペーン | 友だち数増→SNS拡散効果→認知向上 |
採用強化 | 求人情報配信、応募フォームへの導線 | 手軽な応募・問い合わせの増加 |
このように目的別に施策を整理すると、運用計画が立てやすくなります。
2-2. 運用体制と権限付与の考え方
- 誰がメッセージ作成・配信を担当するか
チームでやるのか、個人でやるのか。配信スケジュール管理やトラブル対処の窓口を誰にするかを明確に。 - 権限のレベル
- 「閲覧のみ」「編集可能」「管理者(全機能操作可)」など
- 複数人が編集するときは、マニュアル化と情報共有が鍵
- 運用ルール策定
- 週1回会議で配信内容を決定するなど、判断プロセスを標準化しておく
- 炎上対策や不適切表現のダブルチェック体制を整える
2-3. キーワード選定とメインコンテンツの構想
- キーワードの重要性
LINE公式アカウント運用そのものはSEO(検索エンジン最適化)とは異なりますが、公式サイトやSNS、ブログなどと連動させる際はキーワード選定が有利に働きます。 - メインコンテンツの構想例
- 週1回の“お役立ち情報”配信(レシピ、コーディネート例、コラムなど)
- 月1回のクーポン配布
- 新商品・新メニュー案内(不定期)
2-4. まとめ
- 運用目的・ターゲット・運用体制をあらかじめ検討することで、ブレのない運用が可能
- 社内の権限付与や炎上対策ルールを整えればトラブルを予防しやすい
- 必要に応じてキーワードプランナー等で“どんな検索・ニーズがあるか”をリサーチしておく
第3章. LINE公式アカウントの開設手順
■サマリー
ここでは実際の開設ステップを具体的に説明します。すでに運用中の方は飛ばしていただいてもOKですが、初心者の方には必須情報となります。LINE Official Account Managerでの登録手順、認証済アカウントと未認証アカウントの違い、料金プランなどを詳しく見ていきます。
3-1. アカウント作成から初期設定まで
- LINE for Businessのサイトにアクセス
- LINE for Business公式ページから「LINE公式アカウントをはじめる」をクリック
- 既存のLINEアカウント(個人)でログインするか、メールアドレスで新規作成
- 認証済アカウントか未認証アカウントか
- 認証済:審査あり。検索結果に表示されやすく、公式感が強い
- 未認証:すぐ作成できるが検索されにくい
- 私の推奨:店舗や企業で集客効果を重視するなら、可能なら認証済アカウントを取得した方が良い
- 基本情報の登録
- アカウント名(企業・店舗名が明確に伝わるもの)
- カテゴリ(大業種、小業種)
- プロフィール画像・カバー画像の設定(ブランドイメージを意識)
- 初期設定
- あいさつメッセージの編集
- 権限追加(オペレーター、管理者など)
- 公開設定(とりあえずは非公開→準備後に公開も可)
3-2. 料金プラン比較表
LINE公式アカウントには主に3つの料金プランがあります。以下の表にまとめました。
【表2:LINE公式アカウント料金プラン比較】
プラン | 月額費用 | 無料メッセージ通数 | 追加メッセージ費用 | 運用規模の目安 |
---|---|---|---|---|
フリープラン | 0円 | 1,000通/月 | 超過時送れない | まず試してみたい小規模店舗 |
ライトプラン | 5,000円 (税込) | 15,000通/月 | 1通 5円 | 友だち数が2,000~3,000名程度 |
スタンダード | 15,000円〜(税込) | 45,000通/月 | 1通あたり3円以下(段階制) | 大規模店舗・EC、積極的に配信を行う場合 |
- 注意:スタンダードプランの追加メッセージ単価は、配信通数に応じて段階的に下がります。大規模運用を検討するなら、早めにスタンダードプラン移行も視野に入れましょう。
- 私の実例:ECショップで友だち数が一気に増えた際、フリープラン上限に達してメッセージが送れず販促機会を逃したケースがありました。状況に合わせて早めにプラン変更するのが得策です。
3-3. プレミアムIDや追加機能
- プレミアムID(100円/月または1,200円/年)
- @の後に好みの文字列が設定できる
- ブランド名や店舗名などを簡潔に入れて、ユーザーに覚えてもらいやすく
- LINE広告との連携
- 友だち追加を目的とするCost Per Friend(CPF)などの広告手法が選べる
- より積極的にユーザーを集めたい場合は検討
3-5.まとめ
- 目的や運用規模に合ったプランを早めに選定
- できれば認証済アカウントを目指し、検索性向上
- 権限付与や初期設定を慎重に行い、運用体制を固める
3-6. FAQ
A. 認証済はLINEの検索画面でアカウント名が表示されるので、店舗や企業名で探してもらいやすい点がメリットです。未認証は自分で積極的にQRコードやURLを拡散しない限り見つけてもらいにくいです。
A. はい、月単位で変更可能です。ただし、月途中での切り替えは注意が必要です。追加メッセージ課金が発生しそうになった段階でライトやスタンダードへの移行を検討するのがおすすめです。
A. IDを短く・わかりやすくできるので、ブランディングや記憶してもらいやすいメリットがあります。月額100円(または年額1,200円)なので、コストが気にならないなら取得を検討して損はありません。
第4章. LINE公式アカウントの基本機能活用術
■サマリー
LINE公式アカウントの機能は多岐にわたりますが、初心者がまず押さえておくべきは「あいさつメッセージ」「応答メッセージ」「リッチメニュー」「QRコード」の4つです。ここを押さえるだけでも、ある程度の運用効果が見込めます。本章では、各機能の設定方法や活用ポイント、導入時につまずきやすいポイントを詳しく解説します。
4-1. あいさつメッセージ (画像①)
- 友だち追加直後に自動送信されるメッセージ
- 通数カウントされないメリットが大きい
- 「登録ありがとうございます」「クーポン進呈」など、最初の印象を左右するためテキストを丁寧に作る
- 成功例:雑貨店であいさつメッセージに「この画面提示でお会計5%OFF」を入れたところ、登録直後の来店誘導に成功しブロック率も低下した。
4-2. 応答メッセージ(キーワード応答・一律応答)
- キーワード応答
- あらかじめ設定した言葉(例:営業時間、定休日、アクセス)に自動返信させる
- よくある問い合わせを自動対応することで人件費削減・顧客満足度向上
- 一律応答
- どんなメッセージが届いても同じ文面で返信する
- 営業時間外など、臨時対応で使うケースが多い
- 注意点
- 手動チャットと応答メッセージは同時に使えない設定があるため、切り替えの手順をマニュアル化しておく
4-3. リッチメニュー(画像②)
- トーク画面下部の大きな画像リンク
- ユーザーが直感的に操作できるUI
- 例)「メニューを見る」「予約する」「クーポンをゲット」「アクセス情報」など
- 画像作成のコツ
- スマホ画面で見やすい文字サイズ、ボタンの配置を心がける
- 季節やキャンペーンに合わせて定期的に更新すると飽きにくい
- 成功事例:あるカフェで、リッチメニューから「モーニング」「ランチ」「テイクアウト」のセクションに誘導し、トーク画面から予約率を20%アップさせた。
4-4. QRコード発行と設置
- 管理画面で簡単に生成可能
- オフライン活用が重要:店頭POP、チラシ、名刺、イベント会場など
- メリット
- お客様がスマホで読み取るだけで友だち追加できる
- 特典を付けると登録率が高まる
- 私の体験談:あるセレクトショップでQRコードを卓上POPや試着室に貼って「LINE登録で500円OFF」を周知したところ、1か月で300名以上の新規友だちが増加。

4-5. セクションまとめ
- あいさつメッセージは通数カウントされない“コストゼロ”施策
- 応答メッセージを適切に使い、自動化と手動対応を使い分ける
- リッチメニュー+QRコードでユーザービリティ向上&友だち追加率UP
4-6. FAQ
A. あいさつメッセージは“登録直後の1回”に限定されます。一方、一斉配信は友だち全員(あるいはセグメントされたユーザー)に対して同時に送る仕組みです。あいさつメッセージは通数消費しない利点があるため、最初の印象付けにお得情報を載せると効果的です。
A. 季節キャンペーンや新商品が出るタイミングで差し替えると、ユーザーの興味を引き続けられます。変更しすぎると混乱を招くこともあるので、月1回程度の更新を目安にすると良いでしょう。
A. ①「追加メリット」が明記されていない、②QRコードが小さすぎて読み取りづらい、③店員が声かけしていない、などが原因になりがちです。「登録で特典ゲット」など明確なメリットを提示し、レジ横や入口など目につく場所に大きく表示しましょう。
第5章. 友だちを増やすための具体策とキャンペーン設計
■サマリー
LINE公式アカウントの効果を最大化するには、「いかに友だちを増やすか」が大きなテーマになります。SNS連携やオフラインPOP、広告活用など手段は多岐にわたりますが、それらを組み合わせて効率的にファンを増やす方法をここで解説します。私自身が担当した小売店や飲食店で成功した“初回登録特典”や“紹介キャンペーン”の秘訣も取り上げていきます。
5-1. オフライン施策:POP・チラシ・イベント
- 店頭POPやレジ横ポスター
- 「LINE友だち追加で○%OFF」「合言葉を送ると特典ゲット」などメリット訴求
- レジスタッフによる声かけを実施すると更に効果アップ
- チラシや名刺へのQRコード印刷
- 新商品チラシに大きくQRコードを載せ、“友だち追加特典”を目立つように書く
- イベントでの誘導
- 展示会やセミナー会場でブースを出し、QRコードを読み取ってもらう
- その場でクーポンや特典を渡すことで体験価値を高める
5-2. オンライン施策:SNS・Webサイト連携
- InstagramやXでの案内
- プロフィール欄にLINE追加用URLを貼り、「友だち追加で限定情報が届きます」と投稿する
- 公式Webサイトへのバナー設置
- ヘッダーやフッターに「LINE公式アカウントに登録する」ボタンを設置
- 通常の問い合わせフォームの横に、「LINEで問い合わせ」リンクを並べる
- メールマガジンとの連動
- 既存のメール会員に対し「LINE登録もお願いします」と呼びかける
- メールよりLINEの方が反応が早い場合が多い
5-3. 広告活用:LINE Ads Platform(LAP)
- CPF(Cost Per Friend)
- 広告経由で友だち登録が発生した場合にのみ課金される仕組み
- ターゲットの属性を細かく指定できる(年齢、地域、興味関心など)
- 効果検証がしやすい
- 広告費÷獲得友だち数=1友だちあたり獲得コストが明確
- 広告費用対効果(ROI)を評価しやすい
- 注意点
- 一時的に大量の友だちが増える可能性があるため、サンクスメッセージやクーポン配信の準備を怠らない
- 適切なキャンペーン設計やランディングページがないと離脱率が高まる

5-4. キャンペーン設計のポイント
- 初回登録特典
- 例)「友だち追加でドリンク無料」「初回購入10%OFF」など
- 過度な割引は“クーポン乞食”を増やす恐れもあるためバランスが大事
- 紹介キャンペーン
- 既存友だちが新規を紹介→双方に特典付与
- リファラルマーケティングの一環として効果が高い
- ステップ配信と組み合わせ
- 登録後○日目にフォローアップクーポン送信
- 継続的な関係構築を図る
5-5. テキスト表&簡易棒グラフによる友だち増加事例
【表3:実店舗Aの友だち数推移(3か月)】
施策・時期 | 友だち数増加 | 主なキャンペーン例 | 備考 |
---|---|---|---|
1月(開始直後) | 100人増 | – 店頭POP設置 – あいさつメッセージにクーポン | まだ認知度は低い |
2月(SNS連動開始) | 300人増 | – Instagram投稿でLINE誘導 – 紹介キャンペーン | 紹介コード入力で5%OFF実施 |
3月(LAP広告導入) | 700人増 | – CPF広告 – 初回登録特典を豪華に | 1友だち獲得コスト200円程度 |
こうした推移を見ながら「広告費用対効果はどうか」「キャンペーン時の反応はどうか」をチェックし、次の施策に活かします。
5-6. セクションまとめ
- オフライン+オンライン+広告の三方向から友だち増を狙う
- 初回登録特典や紹介キャンペーンでバイラル拡散を狙う
- 増えた友だちをどうリピーター化するか、次のステップ(クーポン配信・ショップカードなど)も同時に設計する
5-7. FAQ
A. 「LINE友だち追加で○○円割引」「登録だけでフリークーポン進呈」といった“登録のメリット”を大きく書くのがポイントです。また「スマホでこのQRコードを読み取るだけ!」など操作手順をわかりやすく示すとなお良いです。
A. 登録直後のフォローアップができていないのが原因かもしれません。あいさつメッセージでメリットを再度伝えたり、興味を引くクーポンを配信するなど「登録しておいてよかった」と思わせる工夫が必要です。
第6章. リピート獲得の鍵:クーポン・ショップカード
■サマリー
LINE公式アカウントの強みである「クーポン」「ショップカード」機能を使えば、友だちを“一度きりの訪問者”から“継続利用してくれるファン”に変えるチャンスが高まります。本章では具体的な設定方法や成功事例、運用上の注意点などを掘り下げていきます。私自身、飲食店や美容サロンでクーポン・ショップカードを導入してリピート率30%増を達成した経験があるので、そのエッセンスを惜しみなく公開します。
6-1. クーポン発行のノウハウ
- クーポン種類
- 割引クーポン(○%OFF、○円OFFなど)
- サービス系クーポン(ドリンク無料、追加メニュー無料)
- 紹介クーポン
- 設定項目
- 有効期限、利用回数制限、対象商品
- 利用条件(例:1,000円以上購入で適用)
- 運用ポイント
- 乱発しない:ユーザーが「またクーポン出るでしょ?」と待つだけになりかねない
- 配信文面を工夫:クーポンの使い方、期限を明示
- 飲食店の場合、来店が落ちる平日や雨の日対策クーポンなども有効
6-2. ショップカード(ポイントカード)でリピート促進
- 仕組み
- LINE上のデジタルポイントカード。紙のカード不要
- 1日1回の制限、不正防止設定ができる
- メリット
- 紛失リスクがない・利用状況を管理画面で一目で確認可
- 来店・購入回数に応じた特典設定でリピート促進
- 成功事例:和食レストランB店
- 旧来の紙カードから移行し、LINE友だち=会員化を促進
- 導入1年で会員数が1.5倍になり、月平均売上10%増
- レジ打ちミスやポイント加算の手間が減り、スタッフ負担も軽減
6-3. クーポン×ショップカードの連動
- ステップ配信で来店回数に応じた特典を出す
- 例)「2回目来店:ドリンク無料」「5回目来店:500円OFF」
- 不正利用を防ぎつつお得感を演出
- ショップカード取得時にクーポンを同時発行して利用期限を短めに設定
- 来店サイクルを早める効果が期待できる
- 私の経験談:ある美容サロンで「来店ごとにポイント加算→3回目でトリートメント無料クーポン→更に5回目で割引券」と段階を踏んだ施策を実施。リピート回数が増え、ブロック率も下がりました。
6-4. 注意点とまとめ
- クーポンの乱用はブランド価値を下げる恐れあり
- 期限設定・利用回数制限をしっかり行うことでオペレーションを混乱させない
- ショップカードは紙から移行する際にスタッフへの周知を徹底
6-5. FAQ
A. 運用メッセージや店頭で「クーポン=即時割引、ショップカード=来店回数による特典」というように区別を明示すれば大丈夫です。リッチメニューに「クーポン一覧」と「ショップカード確認」を分けて配置すると使いやすくなります。
A. 業種や商品によりますが、クーポンなら2週間〜1か月程度が一般的。あまりに長いと利用時期を先延ばしにされ、ブロックされるリスクも。短すぎても来店予定が合わない人が使えないため、バランスが大事です。
A. リピート回数3回目・5回目・10回目など、節目ごとに小さな特典を用意し、顧客に「もう少しで特典が貰える」と思わせる仕組みが有効です。お店の利益率や客単価と相談し、無理のない範囲で設定しましょう。
第7章. メッセージ配信戦略:頻度・タイミング・セグメント配信
■サマリー
メッセージ配信はLINE公式アカウントの根幹です。頻度が多すぎるとブロック率が上がり、少なすぎると存在を忘れられます。ここでは、最適頻度や開封率を高める配信タイミング、セグメント配信の活用事例を紹介します。特に私が支援してきた案件では、週1回程度の配信+セグメント配信で成果が高まるケースが多く、ブロック率も低く抑えられました。
7-1. 配信頻度とタイミング
- 週1回~月2回が基本目安
- 業種によっては週2回など高頻度でもOKだが、内容を工夫しないと嫌がられる
- タイミングのコツ
- 飲食店:ランチタイム前の10~11時、仕事帰り18~19時
- EC:夜20~22時が比較的高反応
- BtoB:平日午前中~昼休みが有効
- ブロック率が高い場合は?
- 配信内容の見直し、配信間隔を延ばす、セグメント分けなど対策を検討
7-2. セグメント配信の活用
- 標準機能でのセグメント
- 性別、年齢、居住地など基本的な条件での絞り込み配信
- 外部ツール(Lステップなど)での高度なセグメント
- アンケート回答や購買履歴をもとにステップ配信
- 個々の興味・悩み別に最適なメッセージを届ける
- 成功例:化粧品ECサイト
- Lステップで「乾燥肌」「敏感肌」「エイジングケア」などタグ付けし、悩みに合わせた商品提案
- 開封率が従来の1.3倍、CVRも2倍にアップ
7-3. テキスト表:配信施策のABテスト例
【表4:ある飲食店での配信内容A/Bテスト結果】
テスト施策 | 配信タイミング | 開封率(%) | ブロック率(%) | コメント |
---|---|---|---|---|
A. 月曜夕方に週替わり情報 | 毎週月曜16:00 | 45% | 3% | 月曜は祝日が多く、定休日設定などかぶる場合も。効果低め |
B. 金曜夕方に週替わり情報 | 毎週金曜17:00 | 60% | 2% | 週末前の来店意欲が上がるタイミングで反応良好 |
こうしたABテストを定期的に行い、最適な時間帯や曜日を探ります。
7-4. セクションまとめ
- 配信頻度は多すぎず少なすぎず、ユーザーのライフスタイルに合わせる
- セグメント配信やABテストを活用し、開封率・ブロック率をモニタリング
- 1回の配信の結果だけで判断せず、継続的に試行錯誤するのがポイント
7-5. FAQ
A. 業種によります。月1回だけだとユーザーがあなたのアカウントを忘れてしまうリスクもあります。商品更新が少ない場合は月1~2回程度でもOKですが、ブロック率に気を配りつつ実験してみてください。
A. タイトルや冒頭文が魅力的でない、配信時間帯がズレている、ユーザーに刺さる内容になっていないなどが考えられます。少し文面を変えるだけで開封率が大きく変わることもあるので、テストを繰り返してみてください。
A. 同じ内容を日時だけ変えて配信、あるいは同じ日時に文面や画像を変えて2グループに送るなどの方法があります。LINE標準機能だと厳密なABテストは難しい部分もありますが、Lステップや他ツール連携で細かいテストが可能です。
第8章. 運用ルールと炎上対策
■サマリー
SNS運用においては、思わぬ炎上リスクや情報管理上の問題が起こり得ます。LINE公式アカウントは1対1のコミュニケーションが中心ですが、一斉配信の内容や手動チャットの文面が不適切だと問題化する可能性も。ここでは最低限押さえておきたいルールや炎上対策をまとめます。
8-1. 炎上リスクを防ぐための社内ガイドライン
- 配信前チェック体制
- 複数人でダブルチェック(文言や誤字、差別表現など)
- 問題が起きそうな内容は事前に上長確認
- SNSポリシーの策定
- 不適切表現や過激な宣伝を避けるルール化
- 問い合わせに対する返信トーンを統一(丁寧な敬語など)
- 緊急時の対応フロー
- 炎上が起きた際、誰が謝罪文を出すか、どの媒体でお知らせするかを明確にする
8-2. アカウント乗っ取りや不正利用対策
- パスワード管理を徹底
- 強固なパスワードと二段階認証(可能なら)
- 権限設定を細かく行う
- 不要な担当者に管理者権限を付与しない
- 不審な端末やログイン記録の確認
- 定期的にアクセスログをチェックし、不審な操作がないか確認
8-3. まとめ
- 事前に“何を配信してはいけないか”“炎上時にどう対応するか”をルール化しておく
- 乗っ取りリスクに備え、ログイン管理・権限付与を慎重に
第9章. 運用代行と内製の比較:どちらが最適?
■サマリー
LINE公式アカウントは内製(自社運用)でも十分に始められますが、専門家に運用を依頼(運用代行)する選択肢もあります。ここでは両者のメリット・デメリットを比較し、導入を検討する際のポイントを整理します。私自身、広告代理店として運用代行を行った経験もあれば、コンサルとして企業の内製化支援をしたこともあるので、双方のリアルな利点と課題をお伝えします。
9-1. 内製のメリットとデメリット
- メリット
- コストを抑えられる(担当者の人件費のみ)
- 社内ノウハウが蓄積しやすい
- 自社ブランドの世界観を細かく反映しやすい
- デメリット
- 担当者に負荷が集中する
- 運用ノウハウが乏しいと結果が出るまでに時間がかかる
- 広告運用やLステップ構築など高度な知識が必要な場合ハードルが高い
9-2. 運用代行のメリットとデメリット
- メリット
- 専門家のノウハウを生かせる(スピーディに成果を狙える)
- 戦略立案から分析・改善提案まで一貫して任せられる
- 他のSNSや広告との連携施策もまとめて対応可能
- デメリット
- 費用がかかる(初期構築費や月額運用費)
- 社内ノウハウが蓄積しにくい
- 密なコミュニケーションが必要。放任すると方向性がズレる恐れ
9-3. 判断基準の例
【表5:内製 or 運用代行?判断基準チェックリスト】
チェックポイント | 内製が望ましい | 運用代行が望ましい |
---|---|---|
担当者のリソースとスキル | SNS担当が社内におり時間もある | 手が足りない/専門知識が不十分 |
予算の規模 | あまり予算が取れない | 毎月一定のコストを捻出できる |
運用目的の複雑さ/高度さ | まずは基本運用だけで十分 | Lステップ活用やセグメント配信を本格的にやりたい |
社内ノウハウを蓄積したいかどうか | 中長期的に社内にスキルを構築したい | すぐに成果を求めたい。将来的に代行解除もOK |
9-4. セクションまとめ
- 内製化はコスト面でメリットがあるが、ノウハウが乏しいと時間がかかる
- 運用代行は専門性が高く即効性があるが、費用面と社内ノウハウ蓄積に難点
- 状況に応じて一部だけ外注し、最終的に内製化する段階的アプローチもアリ
9-5. FAQ
A. 案件規模や業種、サービス範囲によりますが、月額数万円~数十万円が相場。初期構築費用が別途かかる場合もあります。運用代行会社によってはSNS全般を一括で任せられるところもあるので見積もりを複数取って比較すると良いでしょう。
A. もちろん大丈夫です。その際は、「ゆくゆくは社内でやりたい」という意図を先に伝え、ノウハウを共有してもらえるよう契約時に取り決めておくとスムーズです。
第10章. データ分析とPDCAで運用を強化
■サマリー
LINE公式アカウントは開設して配信するだけではなく、データ分析→改善→再実行のサイクルが重要です。メッセージの開封率やクーポン使用率、友だち増減、ブロック率といった指標を定期的にチェックし、成果につながる施策を積み重ねることで、驚くほどの成長が見込めます。本章では具体的な指標とPDCAの回し方を詳しく解説します。
10-1. 分析機能で見るべき指標
- 友だち数の推移
- キャンペーン時期や広告実施時の増加率を比較
- ブロック数・ブロック率
- 配信内容によりブロックが急増していないかチェック
- メッセージ開封率/クリック率
- リッチメッセージやカードタイプメッセージの反応を調査
- 「タイトル文の工夫」「配信時間の最適化」で数値が変動
- クーポン使用率・ショップカード利用率
- どのクーポンが一番使われているか→人気メニュー把握
- ポイント加算ペースからリピート周期を分析
10-2. PDCAサイクルをどう回すか
- Plan(計画)
- 「今月は友だち500名増」「クーポン利用率5%UP」など目標設定
- 配信日時や内容、キャンペーンを設計
- Do(実行)
- 実際にメッセージ配信、広告、キャンペーンを展開
- Check(評価)
- データを定量的に分析(メッセージ開封率、ブロック率、クーポン使用数など)
- 目標と実績のギャップを可視化
- Action(改善)
- 内容・タイミングを修正、セグメントの切り方を変える、クーポン条件を変更するなど具体的な対策を実施
10-3. セクションまとめ
- 毎月あるいは四半期ごとに指標をチェックし、PDCAを地道に回す
- 数値をグラフ化・表化するなど可視化して、チームで共有しやすくする
- 失敗や低調な施策もデータから学び、次の一手を考える視点が大切
10-4. FAQ
A. 「Check(評価)」や「Action(改善)」のプロセスが曖昧になりがちです。施策ごとに数値目標を定め、実際の成果と照らし合わせて具体的な改善案を必ず落とし込む仕組みを社内で確立しましょう。
A. ExcelやGoogleスプレッドシートで数値を自動集計し、簡易グラフを作る仕組みを作ると手間が減ります。あるいはLステップなどのツールでダッシュボードを確認できるようにすれば、見るだけである程度把握できて楽になります。
第11章. 事例紹介:LINE公式アカウント運用の成功ストーリー
■サマリー
ここでは、私が実際にコンサル・運用支援を行ってきた中で“成果が出た事例”を3つ紹介します。飲食店・ECサイト・地域サービスといった異なる業種で、どのようにLINE公式アカウントを使い、具体的に何が成功要因となったのかをリアルにお伝えします。
11-1. 飲食店X:チャット対応+クーポン活用で月商1.2倍
- 背景
地元のレストランでテイクアウト需要を取り込みたいが、チラシ配布では反応がイマイチ - 施策
- 友だち追加時に「テイクアウト100円引きクーポン」
- 1:1チャットで事前予約や問い合わせをスピーディ対応
- 月2回の新メニュー告知と合わせ、来店クーポンも配信
- 結果
3か月で友だち数800名増。テイクアウト注文数が従来比2倍、店内利用も伸び、月商1.2倍に
11-2. アパレルECサイトY:セグメント配信で客単価1.3倍
- 背景
ファッションECだがリピーター率が低く、メルマガのみでは開封率が限界に - 施策
- Lステップ導入→登録時に「男性/女性」「興味ジャンル」をアンケート
- セグメントごとに新作アイテム情報+クーポンを配信
- 購入後7日目、14日目、28日目にステップ配信でコーディネート提案
- 結果
開封率60%超、客単価1.3倍に。返品率も下がり、SNS上での口コミも増加
11-3. 地域教材サービスZ:LINE問い合わせで業務効率化
- 背景
ローカル学習塾。電話・メール対応が膨大で人手不足 - 施策
- LINE公式アカウントで問い合わせ窓口を一本化
- 自動応答メッセージで営業時間外の簡易回答
- イベント情報や入塾説明会の予約管理をリッチメニューに設置
- 結果
電話対応時間が半減。LINE経由の新規入塾が増え、1年で生徒数20%増
11-4. 共通する成功要因
- ユーザー目線のメリットを強調
- クーポン、ショップカード、情報の分かりやすさ
- 適切な配信頻度とタイミング
- ブロック率を低く保つこと
- データを見ながら改善
- PDCAを地道に繰り返した

第12章. さらに高度な運用:Lステップと予約管理
■サマリー
標準機能でも十分戦えますが、更に高い顧客満足やリピート施策を目指すならLステップなどの外部ツールを導入するケースが増えています。本章では、Lステップでできる主な機能や導入費用の目安、そして「LINEで予約」以外の予約管理を可能にする仕組みについて解説します。
12-1. Lステップの主な機能
- アンケート・タグ付け
- 回答内容に応じてタグを自動付与→セグメント配信
- ステップ配信の強化
- 回答やクリック状況に応じて複数シナリオを設定可能
- ショップカードやクーポンのデザイン自由度UP
- 独自デザインのポイントカード、詳細なクーポン設定
- 予約管理(カレンダー予約/イベント予約)
- 飲食以外の業種(美容室、スクールなど)でも予約管理をLINE上で完結
12-2. 導入費用の目安
- Lステップ月額:プランにより数千円~
- 初期構築費:代理店などに依頼する場合、数万円~数十万円
- 注意点
- 追加機能や大規模デザイン調整で費用増
- 運用担当者がツールを把握しないまま導入すると、十分使いこなせず放置されるリスク
12-3. 予約管理の拡張:LINEで予約以外の選択肢
- 「LINEで予約」は飲食店向けオプション
- ぐるなび等のパートナー連携が必要
- 全業種対応ならLステップなどの予約機能
- カレンダー式予約、イベント予約などが実装可
- 例)整体院、美容室、セミナー受付など様々な業態で活用
12-4. まとめ
- 高度なマーケティングや予約管理を求めるならLステップが選択肢に
- 初期コストや設定の複雑さを踏まえ、運用体制を確立してから導入を
12-5. FAQ
A. タグ付けやステップ配信など、公式アカウント標準機能以上に高度な施策が可能になるので、適切に活用できれば成果が出やすくなります。ただし導入・構築のハードルが高いので、目的や運用リソースを考慮してください。
A. 連携ツールによりますが、WebhookやAPIを活用すれば外部カレンダーと同期する方法もあります。やや開発的な作業が必要なケースもあるので、専門家や代行会社に相談するとスムーズです。
第13章. よくある失敗談:こんなケースに注意
■サマリー
LINE公式アカウント運用は成功しやすいSNS施策の一つですが、闇雲に使うと「お金や手間がかかった割に成果が出ない」という失敗も起こりえます。ここでは私が見聞きした失敗例を紹介し、その原因と回避策を考えます。
13-1. 失敗例1:配信が多すぎてブロック率急増
- ケース
新メニューやイベント告知を毎日のように送っていた飲食店が、1か月でブロック率10%を超えてしまった - 原因
- 配信頻度が高すぎて鬱陶しい
- 内容が似通っていて新鮮味がない
- 対策
- 週1回程度に減らし、クーポンや役立つ情報をバランスよく混ぜる
- 開封率やブロック率をチェックし、反応を見ながら修正
13-2. 失敗例2:クーポン乱発で利益圧迫
- ケース
新規登録でいつでも○%OFF、誕生日クーポン、週末クーポン…と大量に配布した結果、常に割引状態になり利益が大きく目減り - 原因
- クーポンの期限や回数制限が甘い
- 本当に狙いたい顧客層を考えず、無差別に発行
- 対策
- クーポンの発行回数や有効期限を制御
- セグメント配信で必要な顧客にだけオファーする
13-3. 失敗例3:運用担当者が突然退職→運用停止
- ケース
内製で始めたが、キーマンが退職して引き継ぎされないまま放置状態に。せっかく集めた友だち数万名が活かせなくなった - 原因
- 運用権限やログイン情報が個人に集中
- マニュアルや手順書が未整備
- 対策
- 権限を複数人に振り分け、マニュアル作成
- 週次・月次でチーム共有し、属人化しない運用体制を作る
13-4. まとめ
- 配信頻度やクーポン設計で“やり過ぎ”が失敗の原因になる
- 運用体制を属人化させず、チームでルール化しよう
第14章. 最後に:今後のステップとまとめ
■サマリー
ここまでLINE公式アカウントの作り方から運用ノウハウ、リピート獲得策、炎上対策、運用代行との比較、失敗談まで幅広く解説してきました。最後に要点を簡単に振り返り、これから実践する皆さんが抑えるべきポイントを整理します。
14-1. 全体の要点
- 目的設定とターゲット明確化
- 新規客?リピーター?問い合わせ削減?目的によって施策が変わる
- 基本機能の充実活用
- あいさつメッセージ、応答メッセージ、リッチメニュー、QRコードなど
- クーポンやショップカードでリピート率向上
- 配信戦略
- 配信頻度・タイミングを絞り、ブロック率を低減
- セグメント配信やLステップ導入で高精度マーケティング
- 運用ルールと分析
- 社内ガイドラインや炎上対策を整備
- PDCAサイクルを回し、データに基づく施策改善
14-2. 今後のステップ
- 小規模なら内製でスタートし、徐々にノウハウを積む
- 友だち数が増え、運用が複雑化してきたらLステップや運用代行を検討
- 常にデータ分析と顧客の声を取り入れつつPDCAを回し、ブラッシュアップする
14-3. 全体FAQ
A. 十分に出せます。LINE公式アカウントは初期費用が抑えられ、フリープランでも最低限の運用は可能です。むしろ地元密着の小規模店舗ほど、お客様との距離が近く有効活用しやすい印象です。
A. 併用をおすすめします。LINEはプッシュ通知に強く、リピート施策に向いていますが、新規顧客開拓やブランディングはInstagramやXの拡散力が強い場合も多いです。それぞれの特性を活かしてください。
A. 代行にもメリット・デメリットがあります。専門家の施策で短期成果は見込みやすいですが、費用がかかるほか、社内にノウハウが残りにくい側面も。担当者と密に連携し、方向性を擦り合わせることが重要です。
A. 過剰な連投や宣伝色の強い配信、長文すぎるメッセージは嫌われやすいです。月2回~週1回程度に抑え、クーポンやお役立ち情報のバランスを取り、興味を持ってもらえる内容を心がけてください。
A. 友だち数推移、メッセージの開封率・クリック率、クーポン利用率、ブロック率など標準機能でもある程度把握できます。さらにLステップ等を使えばタグ付けやステップ配信の詳細データを分析可能です。
【おわりに】
私は大学時代に経営学を学び、広告代理店にてSNS広告や運用型Web広告を数多く手がけてきました。その経験上、「LINE公式アカウントは初心者でも取り組みやすく、かつリピーター施策を強化できるツール」だと感じています。本記事で述べたように、最初はシンプルに始めて、慣れてきたらLステップ導入やセグメント配信の深掘りを行うのが王道パターンでしょう。
長文になりましたが、ここにまとめた情報は私がクライアント支援で得たノウハウと他企業の成功事例を合わせた総合的な知見です。ぜひ実運用の参考にしていただき、あなたのビジネスやサービスが「公式LINE」の力でより多くのファンと繋がり、売上アップやリピーター育成に成功することを心から応援しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後のアップデートやご質問などありましたら、お気軽にコメントやお問い合わせをいただければ幸いです。あなたのLINE公式アカウント運用が、素晴らしい成果につながることを願っています!